SHARA
左右肩下がりの引き返し編みと段消しについて、1 ステップずつ画像で詳しく説明しています。
セーターやベストの場合は、衿ぐりの減目も途中に入ってくるので、一緒に説明しています。
セーターやベストなど洋服の肩部分は、水平に真っすぐ編んでもよいのですが、肩下がりを編むことによって、より身体にフィットした作品を作ることができます。
出来上がりの見た目にも差が出ますので、ぜひマスターしましょう。
もくじ
引き返し編みとは
針に糸をかけた状態で、最後 (端) まで編まず、途中で引き返すことによって斜めに編んでいく編み物の手法です。
ここでは肩下がりについて解説しています。引き返し編みは肩下がりの他に、靴下のかかとやダーツ (胸やウエスト部分) などにも使用します。
段消しとは
引き返し編みをするときに、目をかけて引き返すため、1 目増えた状態になっています。これを通常の目数に戻すために段消しをします。
段消しが終わると、編地が斜めになっています。
向かって右側 (左肩) の肩下がりと衿ぐり
ここでは「男性用ベストの編み方」より編み図を参照しています。
- 22 目で肩下がりを編みます。
- 数字の記号 (上図) は下の数字から編んでいきます。
- (4目):4 目残す (前段の目を 4 目残す)。
- 2-4-2:2 段毎に 4 目残して引き返し編みをする。これを 2 回くり返す。
- 2-5-2:2 段毎に 5 目残して引き返し編みをする。これを 2 回くり返す。
(4目):4 目残す (前段の目を 4 目残す)。
- 袖ぐりの最終段で 4 目残して、表に返します。(4 目)
- かけ目 (糸を針にかける) をします。
- すべり目 (目の右側から針を入れ、左の針から右の針に目をスライドさせ、目を移す) をします。
- この 2 目で引き返し編みの 1 目になります。
そのまま 22 目分、衿ぐりの手前まで編んでいきます。
衿ぐりを編みます
- 衿ぐりは 6 目減目します。
- 衿ぐりは伏せ止めで減目していきます。
向かって右側 (左肩) の衿ぐりは 6 目だけ編みます。残りは反対側を編むときに編みますので、そのまま目は針に残しておきます。
分かりやすいように、衿ぐりと肩下がりの境目に目数リングを入れています。
2-4-2:2 段毎に 4 目残して引き返し編みをする。これを 2 回くり返す。
- 4 目残して引き返します。
- 前段の引き返し 1 目 (かけ目+すべり目) を含めます。
- 右側に 4 目残っています (4 目)。
- 次に (4 目) のときに編んだ引き返し編みが 1 目あります。
- この引き返し編み 1 目+3 目=4 目です。
- 引き返し 1 目 (かけ目+すべり目) を編みます。
- 右側に 4 目あります (4 目)。
- 引き返し編み 1 目+3 目=4 目です。
- もう一回、引き返し編み 1 目+3 目=4 目です。
- 引き返し 1 目 (かけ目+すべり目) を編みます。
- 下の画像は分かりやすいように、更に 1 目編んでいます。
2-5-2:2 段毎に 5 目残して引き返し編みをする。これを 2 回くり返す。
向かって右側 (左肩) の段消し
- 最終段で段消しします。
- 衿ぐりの最後の 1 目を伏せ止めしたら、続けて 3 目編みます。
- 前段の引き返し編み (かけ目+すべり目) のすべり目のみを編みます。
かけ目と次の 1 目を入れ替えます。
- 段消しが完了しました。
- 続いて、次の引き返し編みまで編んでいきます。
この要領で最後の目まで編んでいきます。
これで右側 (左肩) の段消しが完了です。
- 次は左側 (右肩) を編んでいくので、一度糸を切ります。
- この糸ではぎ合わせていくので、50cm くらい残して糸を切ります。
向かって左側 (右肩) の肩下がり
(4目):4 目残す (前段の目を 4 目残す)。
- 糸を付け、28 目 (衿ぐり 6 目 + 肩下がり 22 目) 残し、衿ぐりを伏せ止めします。
- 左端で 4 目残します (4 目)。
2-4-2 と 2-5-2
奇数段で衿ぐりを減目しながら、偶数段で引き返し編みをします。
引き返し編みはかけ目+すべり目で 1 目です。
向かって左側 (右肩) の段消し
奇数段で段消しをします。